お正月のしつらえ。
ー漆琳堂さんの内塗り椀ー
2021.12.26(sun)~
ずっと探していました。かっこいい汁椀。
なかなか見つけられずにいましたが、ついにこれぞ!と思える汁椀が見つかりました。
歴史ある越前漆器の技術と文化の継承、
そして今の時代にも目に留まる、個性。
漆琳堂さんのあたたかいお人柄と、匠の技が作った目を引く漆椀です。
日本最古の漆器の産地、越前。
漆琳堂は寛政5年(1793年)の創業以来、漆の塗師屋として越前漆器づくりを営み続け、
その技術を今日まで継承してきました。
形状はシンプルながら素材には美しい木目が特徴のミズメザクラを使用し、
拭き漆で表面を仕上げた綺麗な木目と、熟練の技術を必要とする真塗りの美しさです。
”越前漆器が長く受け継がれてきたのは、湿潤で曇天の多い気候とともに、
縁戚や地縁による細かな分業制が構築されたことに拠ります。”
”漆の樹液を採取する漆掻き職人。
木を刳(く)る木地師。
木地の強度を高める下地師。
漆器を艶やかに仕上げる塗師。
蒔絵を器に施す蒔絵師。
このような職人技の結晶が越前漆器なのです。”
(漆琳堂さんWEBSITEより)
表面は拭き漆。
漆器づくりの最終工程である「塗り」において、漆を木地に塗り余分な漆を拭き取って、
乾燥させて仕上げる拭き漆は、木地の木目がそのまま器の模様となります。
つまり、拭き漆で仕上げる漆器においては、木地の良し悪しが器の出来に大きく影響するのです。
分業制である越前漆器では、漆琳堂さんも沢山の職人とともにお仕事をしています。
それは、お互いの仕事に対する尊敬と、信頼の関係から作られた、
職人リレーが生み出した1つの器なのです。
内塗り椀の内側は、真塗り。
漆器の醍醐味ともいえる真塗りです。
内底に布を着せた丈夫な下地、中塗り、上塗りと、伝統的な工程を経て一点ずつ丁寧に塗り上げています。
上塗りをしたあとの漆器に、研磨することと、生漆を刷り込む工程を 繰り返して光沢を出します。
私もそうでしたが、写真では全てが伝わらない、
実際に目にして手にしたときの感動が素晴らしい器。
ぜひ店頭で実物をご覧ください!
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